2014年4月30日水曜日

SPENCER HAMILTON VS モンサント

Expedition Oneのプロ、Spencer Hamiltonがプロに昇格したときのインタビューです。グラフィックが遺伝子組み換え作物に反対するメッセージ全開のグラフィックだったんですが、そのことについて話しています。

スケートだけじゃなくかっこいいぜスペンサー!!

TPPとも思いっきり関係しています。TPPによって遺伝子組み換え作物が日本にめちゃくちゃ入ってくることになります。

このインタビューにも出てきますが、手っ取り早いのは「モンサントの不自然な食べ物」というドキュメンタリーを観るのがおすすめです。






Interview: Seb Carayol

元記事:http://www.skateboardermag.com/features/spencer-hamilton-vs-the-food-industry/

「Monsanto kills(モンサントに殺される)」、これが2013年の初めごろにExpedition Oneのプロとなったスペンサー・ハミルトンの、一番最初のプロモデルデッキのグラフィックだ。モンサントとは、この地球上でもっとも批判を受けている多国籍食品企業だが、このカナダ出身の活動家、スペンサーがこのメッセージを世界に向けて発信することになったのは、単なる偶然なのだろうか?いや、そうではない。以下のインタビューで、スペンサーはこの板のグラフィックのこと、なぜこの物議をかもしている巨大な私企業の名前を載せることにしたのかについて話してくれた。インタビューを読めば、この23歳のプロスケーターが素晴らしいスケートスタイルを持っているだけでなく、政治的な道義心も持ち合わせていることが分かるだろう。


どういう風にして、反モンサントになったの?

はっきりと「これだ」っていう理由を挙げることはできないんだけど、食品に関するものをたくさん読んでたってのはあるね。当時目にするものは、何かしら食品に関わりのあるものだったんだ。その中でモンサントの名前がいつも出てきてた。それからChanny(Expedition Oneのボス)や他のみんなから「モンサント」とか「モンス」とかあだ名で呼ばれるようになるくらい、俺はモンサントの話をするようになったんだよね。

そういった食の安全について、気を付けながら育ったの?

いや、全く。正直、実家から離れて暮らすようになったのが一番大きいね。家を出た瞬間から、自分の食べるものは自分で買って、自分の面倒は自分でみないといけなくなる。自分で稼いだ金は、何か良いものに使いたいと思うだろ。でも、今みたいな考えになるには時間がかかったけどね。俺が実家を出たのは18歳のときで、長い間ロクなもんを食ってなかったよ。そういう段階だった。実家を出て最初のころの1年半は、コーヒーとツナメルト(シーチキンサンド)ばかり食べてたよ。

ツナメルトばかり食べ続けるのを辞めた、何かきっかけってあるの?

幸運にも、意識の高い人たちと出会えたことだろうね。Geoff Dermerには特に影響を受けたよ。彼はカナダでKitschっていうスケートボードのカンパニーをやってて、俺が17歳のときに初めて彼に会ったんだ。彼から「なあ、ちょっとしたスケートツアーをやるんだけど、お前も来るか?」ってすんごい軽い感じで誘われて、それで一緒にツアーに出たんだけど、ツアーでは草を吸ったり、いろんなクレイジーな話をしたんだ。もうその時には、俺も(食品のことについて)なんとなくは興味があったんだけど、まだまだGeoffとは比べ物にならなかった。彼は別にヴィーガンでも説教くさい人でもないんだけど、とにかく物知りな人なんだ。その時の会話がきっかけで、食品産業や特定の食品についての本を読むようになった。俺は18か19になってたね。そしてその頃から、肉をあまり食べなくなった。だから肉を食べるときは、(たまにしか食べないから)よりおいしく感じるよ。ちょっとの間は肉なんて食いたくもなかったけどね。


Ollie. Photo: Shad Lambert


この問題についておすすめの本ってある?

著者でいうと、Michael Pollanはいいね。でもぶっちゃけ俺は本を読んで育ったような奴じゃないんだよ。初めてちゃんと本を読んだのは、マジで高校に入ってからだったし。でも自分が興味のある本を見つけたときから、読書はやめられなくなったね。学校で読まされるものは読む気なんてしなかったけど。くだらなくてさ。

Michael Pollanの本でいいやつは、「The Omnivores' Dilemma」かな。彼のいいところは、科学者みたいなアプローチじゃないところだね。彼は今何が起きているのかを知ろうとしている普通の人で、そういう人がたまたまジャーナリストだったって感じなんだ。彼の書き方は事実に基づきながらも面白くて、退屈でもドライでもないんだ。

そうしてめちゃくちゃ本を読みまくってた時期は、インターネットでも調べて、読んだ本の著者たちがやってるレクチャーを何時間も観まくったよ。でもまぁ他の誰かと一緒に観て楽しむようなものじゃないからさ、「ヤベー、この食品の問題について3時間もやる会議を観ようぜ!」みたいにはならないけど、ハマって観てたよ。

それで君の普段の生活って劇的に変わったりした?

ある意味そうだね。物の考え方とかにも関わってくるからね。昔は馬鹿みたいに不安になったり、ちょっとうつ状態になったり、異様にムカついたりとか色々あったんだけど、今はもうない。どうしてそういう風だったのか分からない。だって俺にはムカつく理由なんてなかったんだからね。実家を出て一人立ちを始めてから、俺は自分の考え方や、周りで何が起こっているのか、そしてもっと一般的に、どういう風に人と接していけばいいのかとかを、学んできたよ。

「The World According to Monsanto (邦題:モンサントの不自然な食べ物)」はいつごろ観たの?この映画で、この会社が地球の食料品を根本的に独占しようとしていることが分かるよね。

19歳のころ、2009年に中国に行ったんだけど、(映画はその時に観た)。この映画のいいところは、今起きていることについての大きな視点を持てることだね。ベーシックで、包括的で、そして理解しやすい。監督の語り口も普通の人だし。映画を見れば、食品がどこからきて、そして実際に何が行われているのかが分かる。


自分の板のグラフィックには絶対に「Monsant Kills」を載せるべきだ!って感じだったの?

いやいや全然!実はこのグラフィックに関しては俺は全く口出ししてないんだ。マジだよ。そこがおもしろいけどね。単純にExpedition Oneのチーム内で俺がどういう風に見えてるのかってことだよ。俺はいつもモンサントについて話をしてるからさ、だから彼らはこれが俺にぴったりのグラフィックだと思ったんだよ。

俺としては、自分の板のグラフィックは何かリアルなものにしたくて、適当なグラフィックにはしたくなかった。それなりの人間じゃないと、そういうグラフィックは持てないし。俺にとってはリスキーだったけどね。なんていうか、マリファナの葉っぱを使ったグラフィックのほうが、板を売るためには安全策だからね。

でもこのグラフィックにしてマジで良かったと思うのは、確実に誰かはこのボードのメッセージを目にするってことだね。それにたくさんのいい反応が返ってきてるよ。みんなの中に、こういう考え方の種を植えられたらいいな。インスタグラムでキッズから「モンサントって何?」って聞かれたから、「気になるなら調べてみな!」って返したよ。超クールだよ。もし誰かがビデオゲームにドハマりしてたとしてさ、そいつがビデオゲームやってるグラフィックの板なんか出したって、誰が欲しがるんだ?っていう。まぁそれをいいと思う人たちっているかもしれないけど、俺個人としては、(グラフィックで)何かメッセージを出したいんだ。


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Thank you Seb for giving me permission to translate this interview!!

さてこのインタビューをしたセブが、新しい本を出したそうです。
その名も「Agents Provocateurs ~The 100 Most Subversive Skateboard Graphics of All Time~」!

The interviewer, Seb Carayol has this new book coming up called "Agents Provocateurs The 100 Most Subversive Skateboard Graphics of All Time"!

http://gingkopress.com/shop/agents-provocateurs/



今回のスペンサーのプロボードのグラフィックも入ってるのかな?物議を醸すような熱いメッセージの入ったスケートボードのグラフィックを集めた本です。超おもしろそう!!

2014年4月19日土曜日

DECKS & DICKS 4




5月の16日からは橋の下世界音楽祭ですが、
その前の週、8日~11日まで、高円寺スケーターのお祭りがあります!

DECKS & DICKSという、ほぼ年一ペースでやってきたイベントの
第4弾です。

高円寺のAmpcafeで、スケーターたちのアートを展示します。
みんな面白いので、ぜひとも来てください!


From May 16th to 18th, we all should be at Soul Beat Asia 2014, but
The prior week from 8th to 11th, we have this Koenji local skaters' event called

DECKS & DICKS!!

Surprisingly, lots of us are pretty good artists too. Come and see our shit!!


DECKS & DICKS 4
@高円寺Ampcafe

5/8 (Thu) オープニングパーティ
DJ: 高円寺スケーターDJs
LIVE: Kazuya Sato

5/9 (Fri)
スケートおたくナイト

各自自分の好きなパートを持ち寄り、
みんなでプロジェクターの大画面で鑑賞、
こいつマジでやばい、この曲最高、この腕の動きがたまらん
などキモイ話で盛り上がりましょう。

自由参加なので、ぜひ参加してください!

You can bring your favorite video part of all time and share with us!
Let's have a great skate nerd talk!

Anyone can join, so please come over!


ドムスタパーティ
23:30-4:30

Host DJ: 高円寺スケーターDJs
Guest DJ:DJ COGEEBlack Sheep/DELTA THREE/Smash Your Face
LIVE: HAWAI


東京が世界に誇るアンダーグランドな場所、ドムスタ。
最高の場所で最高な人々によるパーティであります。

みんなで酔っ払いましょう。
ゲストも豪華で最高です!!

Dom Studio is one of the raddest underground spots in Tokyo.
We are gonna throw a party there all night.

The guest DJ and band are also so good!
Let's party!


5/10 (Sat)
Y3 Film 上映会



高円寺ローカルのビデオの上映会!
So this is our local video premier.


他にもスペシャルゲストの作品上映もあり。
見逃し厳禁。

Besides this, we will have other special guests' video premier as well.
Don't miss it!



5/11 (Sun)
DECKS & DICKS 4 and Less Than TV present
JUNK TO BANK
@高円寺 HIGH

前売り:1500円+1D
当日:2000円+1D

板、もしくはフライヤー持参で前売りになります。
With a flyer or a skateboard, you can enter with the advance fee.

LIVE:
切腹ピストルズ
metrofield
SiNE
Ground Cover
Maruosa

DJ: 高円寺スケーターDJs

メンツが良すぎます。どう考えても来るしかありません。
This is THE party. You MUST come! Biatch!



フライヤーでは土曜日18:00~になってますが、
Ampcafe自体は13:00から開いてます!

日曜日もAmpcafeは13:00から開いてますんで、よろしくどうぞ!

2014年4月10日木曜日

White Lung is coming to Fuji Rock!!





カナダの友達のバンド、White Lungがフジロックに出ます!

気付いたらDomino Recordsの一員に!
ってDominoのことよく知らんかったんですけど、
ほとんどメジャーですね。有名なバンドいっぱいおる。
やばいスゲー売れそうw

新作はより激しくなっててめっちゃいい!

Yo! My friend's band, White Lung is coming to Fuji Rock this summer!!!
Fuck Yeah!!!


Now they signed to Domino. Damn, they will be huge!!
So cool!

Their new song is so good and intense. I like this new direction.




彼らのレコードのジャケットは我らがJustin Gradinの手によるもの。

Their record covers have been done by Justing Gradin if you didn't know!!!




先月の日本滞在中に作ってたよ!


いやー今年は面白いこと目白押しっす。

2014年4月9日水曜日

橋の下世界音楽祭 〜SOUL BEAT ASIA 2014〜

このブログを読んでる人は、たぶん大半がスケーターなんではないかと思うのですが
みなさん

橋の下世界音楽祭

って知ってますか?


HeroinのChopperさんのパートでTurtle Islandが使われたりしてたんで、
ああ知ってる!って人もいるとは思いますが、
そのTurtle Islandが主催している死ぬほどおもろいお祭りです。



I assume that most of the people who check this blog are skaters, but do you guys know this festival,

Soul Beat Asia?

This festival is organaized by this awesome band, Turtle Island.
If you are a skater, you have watched Chopper's part right? He used Turtle Island's song.

This festival fucking rules. You should go there!!!



2014年5月16日(金)17日(土)18日(日)
入場無料 投げ銭式(弐千円から手拭い付)
ところ:豊田大橋下 千石公園


May 16 (Fri) - 18th (Sun) 2014
Entrance Fee: Donation (You can get a tenugui for over 2000yen donation)
Location: Under Toyota Bridge


Dude, the line up is already fucking insane... It's gonna be so epic!


行くしかない!!!



[橋の下世界音楽祭 ~SOUL BEAT ASIA~]
website:http://soulbeatasia.com/
facebook:https://www.facebook.com/soulbeat

[TURTLE ISLAND] www.turtleisland.jp
[microAction] www.microaction.jp

2014年4月2日水曜日

THE PONTUS ALV INTERVIEW by JENKEM



JENKEMに掲載されたポンタスのインタビューです。

インタビューっていうか、もはや人生の教えを説かれているような感じです。

元記事: http://www.jenkemmag.com/home/2014/02/17/pontus-alv-interview/

JENKEM: http://www.jenkemmag.com/home/


In Search Of The Miraculousの冒頭で、ポンタスが彼のじいさんの屍体と一緒に座っている姿が映し出される。
俺の知る限り、スケートボーディングの歴史上こんなことをやった奴は今までいない。有名なビッグスポットであるEl Toroでキックフリップをトライするとか、ウォールライドをかますとか、他のこともできただろうに、彼は死についてじっくりと考える、というほうを選んだ。これは奇妙な選択だし、勇気のある選択でもある。結局彼のこういうところがスケートの歴史に刻まれることになるんだろう。ポンタス・アルヴは単なるスケートボーダーじゃない。彼は奇妙で、頑強で、そしてロマンティックな人間で、彼のビジョンは今のムーヴメントを形作る後押しをした。成長を続けるPolar Skateboardのボスとして、ポンタスはスケートボーディングのアンダーグラウンドを引っ張り、その有能な精神とヨーロッパでも屈指のクイックなスケートスタイルで、フォロワーたちを牽引し続けている。


アメリカ人のほとんどは、何人かの「スーパースター」以外、ヨーロッパのスケーターのことを注目も意識もしていないけど、それはどうしてだと思う?

それはものすごくアメリカ式の物の見方なんだと思うよ。スケートボードの歴史を見てみても、全てはカリフォルニアから始まったし、アメリカのメディア、カンパニー、そしてマガジンによって、あらゆることが決められてきた。もしスケートの世界で何者かになりたかったら、アメリカに行かないといけなかった。俺がガキのころはそういう感じだったよ。他に選択肢なんてなくて、世界中の人たちはアメリカを見ていた。もし君がアメリカにいなければ、それは存在していないことと同じだったんだ。

そういう物の考え方って今でも残っているとは思うけど、でも変わってきているよ。すごい速さで変わってきてる。今みたいにみんなが(アメリカ以外の)海外、ヨーロッパに注意を向けるになったのは、長いスケートの歴史のなかで初めてのことだよ。みんな新しいことや、他とは異なるものに注目している。(ヨーロッパのスケートは)カルフォルニア式のスケートや、カリフォルニア式の撮影方法とはかなり違うんだ。それに世界中のシーンが台頭してきている。日本のシーンは素晴らしい作品を生み出しているし、オーストラリアのPassportクルーもヤバいし、東海岸もかっこいいことをやっている。(こういうスケートシーンは)アメリカから離れて行ってるような感じがするよ。俺たちのヨーロッパ、日本、オーストラリアのシーンは全て繋がっていて、カルフォルニア式のスケートと激しく競い合ってる。それははっきりと見て取れるよ。かといって、別に警告とかそういうことを言いたいわけじゃない。今多くのカンパニーが、どうして自分たちはうまくいっていないのかってことを考えているけど、基本的には他に新しいものが生まれてるからなんだよ。今じゃヤバいヨーロッパ出身のスケーターが一人いるってもんじゃない。チーム全体、ブランド全体の規模なんだ。そしてインターネットのお蔭で、世界はものすごく狭くなってる。


photo: josh stewart


君はお父さんのアートワークを使ったり、普通とは違ったボードグラフィックを手掛けてるよね。どうしてああいったボードを出す必要があると感じたの?どうしてキッズたちはああいったものに興味があるだろうと思ったの?

自分のカンパニーを始める理由ってのは、基本的に自分がやりたいと思うことをなんでもできるからなんだ。それがメインの理由だよ。もちろん、カンパニーが大きくなれば、そこには定番モノも生まれるし、どんなものが売れるのか、売れないのかも分かってくる。でもだからといって、数字をカンパニーのベースにしちゃダメだよ。俺のじいさんも親父も、二人とも強烈なキャラだった。彼らはインスピレーションの源なんだ。たくさん影響を受けたよ。今は二人とも亡くなっているけど、素晴らしいアートワーク、写真、ペインティングなんかを残してくれた。俺はパーソナルなものを作るのが好きなんだ。だからウチのライダーたちにも、なにか自分の家族とか歴史にまつわるものはないかっていつも聞くんだ。家族の記録とか、写真、映像、アートワークとかね。板のグラフィックがパーソナルなものなのってイイよ。俺はそのライダーにとって意味のあるグラフィックが好きだ。

こういうことをやり続けることはとても大事だよ。利益や売り上げのためだけにモノを作るなんてことはやっちゃだめだ。もちろんたくさんの人たちが、ロゴボードやシンプルでクリーンなやつを欲しがってるのも分かってるよ。そういうのが売れるのも分かってる。でも、そういうのは俺たちのやりたいことじゃないんだ。俺にとっては、アートワークやグラフィックを前面に出すことは大事なことなんだ。時には他の人にとってちょっと謎だったり、違っていたり、パーソナルなものだったり、単純に変な感じのグラフィックの板を出すこともあるかもしれないけど、そういうものがこのカンパニーを形作っているんだ。それが全てのポイントだよ。俺たちは金が欲しくてやってるんじゃない。俺たちは自分たちの(スケートへの)パッション、愛のためにやっているんだ。もちろん会社が大きくなれば、ビジネス的なこともやらないといけないけどね。自分たちのMoney Cow(Cash Cow。ドル箱、黒字部門のこと)を持っていないといけない。楽しいことを続けるためにね。

オールドスクールな指なし手袋を作りたいんだ。指なし手袋をはめてスケートするのが個人的に大好きなんだよね。手のひらを守れるからさ。他の人からは、ちょっとゲイっぽいとかホモっぽいとか色々言われるかもしれないけど気にしないよ。俺は作りたいんだ。作った手袋が5つしか売れなくて、1000ユーロ大損することになるとしても俺は作る。知ったこっちゃないよ。でもたいていの場合うまくいくよ。実際に市場に出してみるまで、何が売れるか分からなかったりするからね。


ollie shifty nyc / photo: nils svensson


君のお父さんって、君が若いころに亡くなったの?

そうだね、俺は10歳だった。

それは君にとってかなり大きく影響したんじゃない?たとえばやる気やモチベーションの元になったり?どう思う?

そうだね。親父が病気になって、俺はまだ子供のころに自分の父親の看病をしなくちゃならなかった。彼が亡くなるまでね。亡くなるときまで、俺はずっと親父の傍にいた。子供ながらに自分の父親の看病をし、亡くなるのを見て、人生は永遠じゃないってのを悟ったんだ。俺たちは誰だっていつかは死ぬってことを分かっているけど、皆それをあえて考えようとはしない。In Search Of The Miraculousも同じことだよ。ビデオの冒頭で、俺はじいさんの隣で座っている。もちろん彼は死んでるよ。俺は彼と共にそこに座って、ただ死を見つめ、死を感じているんだ。死は危険なものじゃない。それは人生のごく自然な一部なんだ。俺たちはみんな死ぬ。だから死に慣れ親しんでおくんだ。そのために俺はそこに座り、じいさんの死体を見ながら彼にさよならを告げ、死と友人になっているんだ。そうすることで人生は少しだけ怖いものじゃなくなる。

それにモチベーションも上がるしね。朝起きて目を覚ますためには、俺たちには死ってものが必要なんだ。死というものがなかったら、人生は意味の分からないものになる。永遠の命を持っていたらって想像してみてよ。くだらないだろ。死があるから人生は生きる価値があるんだ。君が今若くて美しければ、それを最大限に生かすんだ。今から10年後には、俺は44歳になる。そのころにはちょっと太ってしまっているだろうし、あんまり魅力的でもないだろう。だから俺は今やらないといけない。今この人生を生きないといけないんだ。死の床につきながら、「ちくしょう、やり残したことがある」なんて思いたくない。俺は人生を生きて、自分の可能性を出し切ったってこと、たくさんの最高の友達を持てたってこと、いくつかの素晴らしい作品を残せたってこと、たくさんの素晴らしい経験をしたってこと、世界を見れたってこと、そういうことを分かって死にたい。

同感だね。死は自分のやっていることに背景を与えるのに役立つよね。

人生はそこにある。いつだって君の目の前にあるんだ。それを欲しければ、掴みに行かないといけないってことを、君は理解する必要がある。じっと座ったまま、夢が実現するのを待っているなんてダメだよ。全力でそれに向けて動き出さないと。そうすれば、夢は叶うかもしれない。もちろん頑張ったからって夢が実現できるっていう保証はないよ。でも挑戦しなけりゃ始まらない。もしかしたら夢は叶わないかもしれない。君はハリウッドの映画スターや、ロックスターにはなれないかもしれない。でもだから何だっていうんだ。君は挑戦する過程で何かを学ぶだろうし、そうすることで君は自分の人生を生きたことになるんだ。



君はいつもスケーターがオーナーの会社をサポートするべきだって言ってるけど、何年か前にEmericaを辞めて、スケートの外で誕生した会社(訳注:コンバース)からサポートされるようになったよね。これってちょっと偽善的だとは思わない?

スケート業界/文化のコアな部分やリーダーってのは、俺の意見では常にスケートボードのカンパニーが何をし、何を作るのかってことがベースになってる。全てはそこから始まって、それ以外のことは後からついてくるんだ。シューズのスポンサーや洋服のブランドの契約とかは、コアのムーヴメントを支えるものさ。コアなものってのは普通はあまり売れないから、100%インディペンデントのままで、スケーターがフルタイムでスケートできるようにサポートすることは難しい。でもドープなボードブランドのライダーになれば、ドープなシューズや洋服のスポンサーも付いてきて、それで生活できるようになる。これは業界内の秘密でもなんでもないよ。もし君がダサいボードカンパニーのライダーなら、普通、業界の人間は誰一人として君に近づこうとはしない。俺は実際にそういうことを経験してきたんだ。俺がMad Circleのライダーだったときは、イケてると思われていたから誰もが友達だった。俺がArcade Skateboardsのライダーだったときは、誰も俺のことなんか気にもしなかった。厳しい現実だけど、それはそういうもんなんだよ。イケてるブランドのチームに在籍して、ジャジーに君のスケートをプレゼンしてもらえなければ、君のスケートなんて何の意味もないんだ。

俺はCarhartt WIP(スケーターがオーナーのブランドじゃないけど、それは誰も気にしてないみたいだ)からサポートを受けている。彼らは12年もの間、俺のアイデアやビジョンを実現するサポートをしてくれた。Emericaにも10年サポートしてもらったけど、俺たちの関係は最終的にうまくいかなくなった。長年にわたってEmericaから受けてきたサポートには、本当に感謝しているよ。コンバースに関しては、俺はもともと彼らのシューズのファンだったんだ。ジャックパーセル、ワンスター・クラシックとか、クールだよ!一緒に仕事をする人たちは俺のビジョンやアイデアを理解してくれて、それが実現できるようにサポートしてくれる。でも俺はブランドにコントロールされたりしないし、何をしろとか言わせたりしない。俺の側からの取引はとてもクリアだし、俺のビジョンにはサポートが必要なんだ。でも俺のミッションは同じだよ。スケートボーディングのためにクールなことをするんだ。

カーハートやコンバースからの基本給がなかったら、俺は家賃や食費なんかをまかなうことができないし、Polar Skate Co.は今のような形にはなってなかっただろう。彼らがいなければ俺は他に仕事をしないといけなかっただろうね。俺は、スケートボードカンパニー(ボードブランド)はスケーターによって運営されることが大事だと思う。それだけだよ。


artwork by pontus alv


君がEmericaのライダーだったとき、あるインタビューで、Emericaは君をUSのチームに入れてくれないし、宣伝もしてくれないって言ってたね。どうしてだと思う?

それが理由で俺はEmericaを辞めたんだ。俺は自分がUSAの本当のチームのライダーだって気がしなかったから辞めたんだ。俺はヨーロッパチームの一人ってだけで、彼らは別に俺たちに何かしてくれるってわけでもなかった。スケーターとして君自身を表現するためのプラットフォームを持てるかどうか、そしてスポンサーは君の考えたアイデアを基に、君をスケーターとしてバックアップしてくれるかどうか。そこが問題なんだ。俺たちはいつも単なるヨーロッパチームにすぎないって感じだった。ヨーロッパの代理店、もしくは何かのヨーロッパ用のプログラムに組み込まれているに過ぎないだけ。いつだって3軍チームにいるような気分さ。DVDのボーナスの、ヨーロッパセクションにフッテージが収録されるくらいのもんでさ。俺たちはそういうのに嫌気がさして、自分たちで自分たちのことをやろうぜってことになったんだ。そして実行した。そして今、俺たちは彼らと競い合ってる。興味深いよね。

全てのカンパニーとまでは言わないけど、カリフォルニアの多くのカンパニーは今ビビっていると思う。なぜなら、スケートボーディングがもはやLAとかオレンジカウンティ―とかをベースとしたものではなくなってしまったからさ。今じゃスケートボーディングはグローバルなカルチャーで、世界中で動きが生まれている。もし世界中でプロダクトを売りたければ、世界中でアクティブに動いて、そしてサポートしないといけないんだ。マーケティングをして、チームを使ってグローバルなアプローチをする必要がある。俺たちはヨーロッパのいろんなところにライダーがいるし、日本にもサポートしているスケーターがいる。アクティブに何かをしていかないといけない。LAにいたまま、グローバルなマーケティングができるなんて考えちゃ駄目だよ。もうそういう時代じゃない。悪いけど、目を覚ませって感じだね。

アメリカのスケーターって他の国のスケーターとは違う態度をしていると思う?

いや、昔俺がサンフランシスコに住んでた時も今も、みんないいバイブスだよ。俺はアメリカのシーンからいつも歓迎されていると感じる。でも、もちろん嫌な奴ってのは世界中のどこにでもいるよ。嫌な奴は嫌な奴さ。俺はそうならないように気を付けてる。俺のことを嫌な奴だっていう人もいるかもしれないけど、俺はちょっとシャイなんだ。新しい人たちに囲まれすぎると、なんだか緊張してしまう。もし自分が他の人たちに対して親切であれば、他の人たちも自分に親切にしてくれると思うんだ。もちろん常にその通りとはいかないけどね。でも嫌な奴らだって、そのうち気付くよ。スーパースター気取りの嫌な奴でいたって、何の得にもなりはしないってね。そんな態度じゃ人生はいい方向に導かれていかないよ。注目されるようになって、自分のことをイケてると思って態度が悪くなるスケーターっているけど、お笑いだよ。自分がスケートボードでやっていることのお蔭で、何をやってもいいっていう許可証をもらったと考えるなんて馬鹿さ。君のスケートは素晴らしいよ、でも人としてはどうなんだ?ってね。スケートボードが上手いからって、それで嫌な奴になっていいってことにはならないよ。

more artwork from pontus alv


宗教とか、スピリチュアルな力とか、そういうのって信じてる?

正式な宗教とかは持ってない。俺はクリスチャンじゃないし、特定の神も持たない。でもカルマに関してはある程度信じてる。俺は誠実に生きて、正しいことを行うように心がけてる。もしそうせずに、嘘をついたり誰かをひどい目に合わせてしまったりしたら、そういうことは自分に返ってくると思ってる。だから俺は昆虫を殺すときとかも時々嫌な気持ちになる。でも肉は食うんだよ。意味わかんないよね。

映像を作っているときに、スピリチュアルなパワーと繋がったような感覚になったことはあるよ。6ヶ月7ヶ月も、1日10時間も座り続けて、2秒間のシークエンスのためにフレームを一つずつ動かしていくような作業をしてるとさ、何日も、何週間も、何か月も瞑想しているのと同じような感じになってくるんだ。編集作業にどっぷり浸かっているときに、自分の内側になにかエネルギーのようなものを感じ始めるような、瞑想みたいに何かと繋がったような経験をしたことがある。説明できないけど、それは恐いものじゃない。自分をオープンにして、そのエナジーを自分の中に入りこませるんだ。俺はそういった力を自分の体の中に入れることや、何をするべきかについてそれらのエナジーの声を聞くことを恐れたりしない。

Do you find that alcohol, weed or any substances help you skate better or be more creative?
アルコールとかウィード(訳注:大麻です)とか、そういったものは上手にスケートしたり、よりクリエイティブになるための手助けになると思う?

酒を飲むのは大好きだよ。大麻を吸うのも好きだ。俺がまた大麻を吸いだしたのは、Aaron Herringtonのおかげだよ。彼はアメリカ人だからさ、大麻を吸うの好きなんだよね。俺は会社のことですごくストレスが溜まってたから、夜とか仕事終わりとかにリラックスするために、また吸い始めたんだ。ジョイント吸ってちょっとぼーっとするのさ。むちゃくちゃ草好きってわけじゃないよ。若干馬鹿っぽいけど、今はそういう感じだね。クリエイティブでいることとスケートに関しては、シラフか、たまにはちょっと酔っぱらっているぐらいでもいいね。でも撮影するときは駄目だ。俺はシャープに、細かいところまで正確でいたいんだ。



今後5年とかそこらの間に、スケートの業界はどういう風になっていると思う?

もっとグローバルなものになると思う。スケートボーディングはバブルみたいになるだろうね(訳注:いわゆる日本で言う「バブル」とは違う意味です)。いろんな違うシーン、ローカルで繋がったブランドやスケーターたちが、泡の様にたくさん出てくると思うんだ。それらのいくつかはお互いに交流しあって、色んなことをしていくと思う。今みたいにLAのバブルひとつで世界中をコントロールしているような状況にはならないだろうね。俺の予想は間違ってるかもしれないけどね。もちろん商業的なものも、もっと入ってくるだろうけど、俺からすると、それは大きな贈り物さ。Monster、Street League、そういうもの全てに感謝さ。ああいうのはアンダーグラウンドをより強くするだけだよ。たくさんの人たちが、ああいうものとは違う方向に方向転換している。それは俺たちにとってはプレゼントだよ。

そうだね、そういう両極端なものがないとスケートは面白くないよね。

その通り。素晴らしいことだよ。奴らがオリンピック的な考え方や、ESPNみたいなスポーツチャンネル、Street Leagueみたいなコンテストをスケートボーディングに持ち込もうとすればするほど、たくさんの人たちがふざけんなってなって、コインの別の面を見ようとする。俺たち(Polar)や、Palace、Magenta、Welcome Skateboards、Hopps、Theories of Atlantisが扱っているすべてのブランド、こういったブランドが生まれ、オリジナルなことをやっている。最高だよ。でも心配も常にあるけどね。もし俺たちがビッグになってしまったら、どうなるだろう?はたして今と同じでいられるだろうか?っていう心配がね。俺はそのことをしっかりと認識しているよ。スケートボーディングの歴史を見てみればさ、GirlはRocco(World Industries)がいやになって生まれたんだし、そのRoccoはPowellやH-Streetとかから抜け出した人だ。(会社が)大きくなってしまって、自分が何になりたかったのかを見失うかもしれないってのは、マジでこわいよ。

pontus films hjalte halberg / photo: josh stewart


そうだね。そんなに長い間ブランドを維持するってのはかなり大変だろうと思う。Girlは去年20周年だったけど、ハンパないよね。

そうだね。でも物事ってのは古くなる。どんなに君のやっていることが素晴らしくても、みんな「ああ、これ知ってるよ」って感じになってしまう。一つの領域であまりにも確立してしまうと、そこから変化することが難しくなる。きっと彼ら(Girlのライダー)の多くはVX-1000(訳注:HD登場以前にスケートでよく使われていたビデオカメラ。未だに愛好者多し。)を持って、LAで何か適当に撮影して回りたがっていると思うんだけど、そういうことはGirl全体の方針や歴史とは完全に反することになってしまう。もしMike CarrollとKostonがVXで撮影した映像を出したとしたら、みんな変に感じると思うんだ。そういうのはPretty Sweetや彼らが辿ってきた道とは正反対だからね。自分自身のアイデアの枠に囚われてしまうんだ。だから一つのコーナー、ひとつの領域に自分自身を閉じ込めてしまわないようにするのは、本当に大事なことなんだ。バリエーションを持って、新しいことや違ったことを同時にやらないといけない。そうすれば一つのイメージに固定されずに済む。それがうまく長く続けるコツだと思う。

いままで自己中心的だって言われたことってある?

うーん、そうだね、わからない。「エゴが強い奴だ」って言われても気にしないけどね。ただ俺は自分が何をしたいのか、どのようにするべきか、どのように見えるか、そういうことについてものすごく明確なビジョンがあるんだ。俺は他人を喜ばすために自分のビジョンを曲げたりしない。そういうことを、ビジョンを持っていると言うのか、エゴを持っているというのかは分からない。でも理解してくれる人たちがいて、「ポンタスのやりたいようにやらせよう、それをみんなが気に入ってくれたらいいじゃないか」って感じでいてくれる。俺は他人を喜ばせるためじゃなく、自分のやりたいようにやる。それか何もやらない。そういう風じゃないと俺は何もできないんだ。

オーケーありがとう。インタビューはこれで終わりだよ。

スケートボードの話はしなくていいの?