2015年1月8日木曜日

2015年1月4日日曜日

AUSTYN GILLETTE Interview by JENKEM

今年最後の翻訳記事です。

JENKEMのAustyn Gilletのインタビューです。
かなり面白いです。

JENKEM:http://www.jenkemmag.com/home/
元記事:http://www.jenkemmag.com/home/2014/11/19/candid-conversation-with-austyn-gillette/

photo: ryan allan

オースティン・ジレットをインタビューするのは楽しい。なぜなら触れちゃいけない話題なんて何一つないからだ。嫌味なジョークから女の子の話やドラッグの話まで、普通のスケーターならインタビューで話すことを避けたがる話題も、オースティンはむしろ楽しんで話してくれる。外見からだけだと、クールで乾いたユーモアの持ち主という感じだが、その裏には鋭い洞察力を持った思慮深い努力家の顔を持っていることは、あまり知られていない。まだ子供のころから、オースティンは実質的に自力で生活してきた。リバティー・ボードショップ(スケートショップ)で働いて家賃やその他の請求書の支払いをし、自分で飯を食い、それと同時にスケートキャリアを積むためにはどうしたらいいのかを考えていた。Habitatなど初期の重要なスポンサーの助けがなかったら、今頃は全く別のオースティン・ジレットになっていただろう。

君のアドバイスを聞きたいんだけど。

何に載るんだっけ?

Jenkemだよ。

オーケー、パーフェクト。

君は女の子にモテそうだよね。素敵な女の子と出会うためにはどうしたらいいのかな。

ファック…知らないよ。そんなもんにレシピなんてないよ。ぶっちゃけ最近すごく良い子に出会ったけど、別にバーで出会ったとかそんなんじゃない。このうわべばかりの世の中で、中身のある人に出会うのはマジで難しいよ。でもそう言う俺自身、薄っぺらいやつなんだけど。「こいつは見た目がよくない」なんて思ったりするからね。だからどのツラ下げてって感じだけど、どこに行けば中身のある人に会えるかなんて分からないよ。申し訳ないけど、カリフォルニアじゃないね。少なくともLAじゃない。

勃起したくないときに勃起しちゃったときって、どうやって隠す?

チ◯ポのサイズにもよるけど、押し込んで隠せばいいよ。ベルトの下に持ってきて、その上からTシャツ被せて、もっこりしてんのをバレないようにする。金玉を叩くのもいいね。あれは効くよ。あとは全然別のことを考える。おばあちゃんがウ◯コしてるところを想像するとか。でも全然効果ないときもあるけど。ミーガン法のサイト(変質者リストのサイト)に載りたくなかったら、とにかく何としてでも隠さないと。俺の母親はよくそのサイトをチェックしてたよ。俺たち子供が学校からの帰り道にいたずらされないようにね。基本的にはグーグルマップみたいなやつでさ、住所を打ち込むと、その周辺にいる性犯罪者のリストが見られるんだ。

photo: andrew James peters.

ディラン・リーダーのHUFのシューズのコマーシャルについてどう思う?

アンオーソドックス。それだけかな。ヤバいスケート。まぁでも知らないよ。まさに、ああいうのがディランの好きな物なんだ。

あんまりシリアスに自分のことを考えすぎんなよ、とか彼に言ったことある?

別にディランはそんな奴じゃないよ!そういう風に思われちゃってるのが不思議なんだけど。まぁ俺はあいつを個人的によく知ってるからだろうな。俺たちはいつも冗談ばっかり言ってるよ。外ではシリアスな表情と笑顔の両方を交互に見せたりするけど、でも実は超面白い奴なんだよ。もしかしたらあのコマーシャルを作ってた時はダークな時期だったのかもね。知らないけど。裸の女が出てきたり、あの音楽だったり。あのとき俺はずっと呑んだくれてたたから気づかなかったけど。でもあんなスケートビデオなんて今まで見たことないよ。

ベルリンで君が彼と一緒に住んでいたとき、みんな君たちのことをゲイだと思ったんじゃない?

たぶんね。別にどうってことないけど。17歳の時に初めてベルリンに行って、ベルグハイン(ゲイが大勢集まるクラブ)に入ろうとしたんだけど、入場拒否された。乳首のところに穴を開けたTシャツまで着て行ったのにダメだった。たぶん俺は違うって感じたんだろうね。あそこじゃ笑顔でいちゃダメなんだ。悲しい顔をしたゲイでないといけない。そこなんだよ。そういうところが俺には耐えられない。俺はエクスタシーなんてキメたりしないし、あんなもんいらない。でもみんなはエクスタシーをキメたいからあそこに行くんだろ?それともゲイとか女の子の集団で一晩中踊って、プライベートルームの中でセックスでもしてんの?Berghainに行くならエクスタシーでキマってないと、逆に変人扱いされる。

俺もあそこに行ったことあるけど、別にエクスタシーはキメてなかったよ…

君は変人だ!このいかれたサイコ野郎め!俺は中に入ったことないから知らないだけなんだろうけど、中はカーニバルみたいになってるんじゃないの?ドラッグとセックスのカーニバル。みんな踊ってるんだけど何も見えなくて、窓は全部黒く塗られてて外界から遮断されてて、自分自身も外界から遮断されるんだ。中に入ったことのある奴からはそう聞いた。ドイツ訛りで「ヤバいパーティだぜ!10時間も踊りっぱなしだ!」って言ってたよ。それ聞いて全然入りたいと思わないけど。

最近遊びでドラッグやったことってある?

ハロウィーンだね。あれはイカれてた。夜中の3時に(マジック)マッシュルーム食って、Target(訳注:アメリカのディスカウント百貨店チェーン)に行ったんだ。カボチャとしばらく喋ったりとかして、次の日の朝8時まで遊んだな。2年前のクリスマスイヴでも、マッシュルーム食ってWalmart(同じくアメリカのディスカウント百貨店チェーン)に行ったんだ。前からやってみたかったんだよね。棚の2段目に置いてあったトレーニングマシンに乗ろうとして追い出されたけど。ああいう場所って面白いから好きなんだ。とにかく全部がすごい勢いで迫ってくるっていうか。歯ブラシを買いに来たのに、歯ブラシを買わずに全く必要のないフローリング・ワイパーとバナナの皮むき器を買っちゃう、みたいな。ああいうでかい店に行ってトリップするのは楽しいよ。

スーパーストアでトリップ。それが休みのときにやること?

そうだね。スーパーストア・トリッピング。今君にそう言われちゃったから、これからは休日のお約束になりそうだよ。



HUFのライダーになる前には、きっと他の大企業から多額のオファーが来てたと思うんだけど、どうやってそれを落ち着いて処理して、最終的にHUFのライダーになることを決めたの?

別にそんな感じでもなかったよ。不思議だけど、みんなそういう感じで(HUFのライダーに)なったと思ってる。でも実際はそうじゃない。カンパニーの多くは俺の業界内での評判を知ってるから、大企業のライダーにはならないだろうって知ってた。チームには馴染まないだろうし、ブランドのイメージも変えられないだろうし、そもそもそんなことやりたがらないだろうってね。わかんないけど。でもスケーターがオーナーのブランドのほうがいいに決まってるし、誰だってそう言うよ。そういうことさ。俺はキース(ハフナゲル。オーナー)とも、仲のいい友達みたいに話せる。「ファックオフ」とか「遊ぼうぜ」とか「ビール飲もうぜ」とか彼に対して言えるし、(HUFが作っている)ウィードソックスの悪口だって言える。本当に友達みたいな関係なんだよ。だからカンパニーと一緒に成長していきたいって思えるし、成長する姿を見たいって思う。だって俺たちは世界で一番大きなシューズカンパニーなんかじゃ全然ないからね。

大企業のシューズブランドは大人数のチームを抱えてるけど、HUFにはもっとチャンスがあるんだ。脇に追いやられて放って置かれたりしない。大企業はチームをAチーム、Bチーム、Cチームって分けてるんだ。マジでそうしてるんだよ。みんなが知ってるかどうかは知らないけど、でも実際そうなんだよ。ファーストクラスに乗れるライダーと、エコノミーに乗せられるライダーと、1年に1回くらいしかツアーに連れて行ってもらえないライダーがいる。チームをカテゴリー分けしてるんだ。HUFではそんなことは起きない。俺たちは全員エコノミーだ。全員クソエコノミーに座るんだ。ハフだって真ん中の席に座るし、ラッキーだったら外側に座れる。みんな平等なんだ。大事なことだよ。俺たちは共同体なんだ。

キャリアの初期にはQuicksilverのライダーだったよね?どうだった?

最高だったよ。ケリー・スレイターとチームメートだったなんてね。(笑)でも旅に行ったりできていただけで、別に大金をもらってたわけじゃない。でも何でもやってくれたよ。どこかに行きたい、そこで撮影したいって言えば、そこに行かせてくれるんだ。頼んだその日に航空券をくれたよ。だから例えば、「JENKEMが一緒に何かやりたがってるからニューヨークに行きたい」なんて言えば、もうそれだけで航空券がもらえるんだ。アート(サーリ)やステファン(ジャノスキ)や他のみんながいた時代のことは知らないんだけどね。その当時はすごかったらしいよ。自分たちのプライベートジェット持ってたりとか。俺はスケートが本当に景気がよかった時期に乗り遅れたんだよね。ギリギリあと一歩遅かった。

プロスケーターでいることで、一番大変なことって何?

一番しんどいのは、周りのレベルに合わせて絶えず向上し続けないといけないことかな。俺は自分に何ができて何ができないのかを分かってるし、今は本当に無理だと感じてる。それが一番大変なことだね。だからストリートリーグに参加してるってところもあるんだ。嫌でもネクストレベルに行かないといけない環境に身を置いてる。もはやアスリート的に取り組まないといけないくらいな感じがするけど、それが今のスケートの現状だし、そこで何とかしようとはしてる。とは言っても、俺はそういうタイプじゃないってみんな知ってるけどね。俺はクリス・コールとか他の人たちみたいに上手くない。

もう一つ大変なことってわかる?そういうのって、スケートボードの楽しい面を奪ってしまうんだ。大変なことって言うより、悲しいことだね。それが見ててわかるんだ。今のキッズたちは自然とそうなっていくっていうより、とにかくストリートリーグにいるようなエリートスケーターにならないといけないと思ってる。俺がガキの頃は、もうインターネットの時代にはなっていたけど、でもYouTubeの動画がきっかけでスポンサーが付くとか、そういうのはなかった。Hi-8のテープと、あとは口コミだよ。俺の場合はもっと自然にスポンサードされるようになった。最近は俺より10倍も上手い人たちが、全然楽しんで滑ってないのを見る。悲しいよ。でも今はそのくらいレベルが高いんだ。俺もそういうことの影響を受けてる。


photo courtesy of brad staba / big time distribution

君は高校時代、自己学習プログラムで勉強してたんだよね?どうして?

8thグレード(中学2年)の時に、俺は初めてのHabitatのビデオパートの撮影をしてたんだ。それで半年間学校に行ってなかった。だから高校に入る時も、俺はカウンセラーに「半年は学校に来られない」ってことを言わなくちゃならなかった。でもそのときカウンセラーは「たぶん君は僕よりもお金を稼ぐようになるだろうね」って言って、頑張るように言ってくれたんだ。あれは嬉しかったな。それで彼は俺のために自己学習プログラムの申し込みをしてくれた。だから出来る限り早く高校の過程を終わらせようとしたよ。高2は飛び級した。でも高校最後の年になって、Habitatのみんなから「高校は行っといたほうがいい」って言われたんだ。経験しておけってね。みんなから後悔するぞって言われたよ。みんな俺に高校に行って欲しがってた。

俺の人生はものすごい早さで進んでたからね。たぶんそれは俺の家庭環境と関係があるんだろうけど。ガキのころに与えられなかったもの、そして俺が自分自身のためにやらなきゃいけなかったこと。俺の家は貧乏だったから、保険やらなんやらを俺が自分で払わなきゃならなかった。まだたった13歳のときにね。全部のことをガキのうちからこなしてたから、みんな俺に少しゆっくりして欲しかったんだと思う。すこし落ち着いて、17歳のくせに30歳みたいに振る舞うような、早熟しすぎの奴にならないようにってね。あれは最高のアドバイスだった。高校は大嫌いだったけど、最後の年は学校に行って、ちゃんと卒業した。

photo: andrew james peters

なんでそんなに大変な家庭環境だったの?

うちの家って普通のよくある家庭じゃないんだ。両親は俺が4歳のときに離婚して、マジで最悪だったんだけど、他にもドラッグの問題やら色々あって、すごくピリピリしてた。親父は俺が生まれる前までは裕福だったけど、離婚してからどんどん悪くなっていった。13歳から18歳になるまで親父と一緒にクソぼろいアパートに住んでたんだけど、親父は全然金を稼いでなかったから、俺はスケートショップで働き始めた。リバティー・ボードショップだね。俺はまだ14歳だったから、法的にあそこで働ける年齢じゃなかったけど、みんな友達だったから(働けたんだ)。だから14歳でもうすでに自分で自分の支払いをしてたし、食事も、自分の面倒は自分でみてた。その感覚自体は好きだったんだ。仕事を終えた後の充足感とか、仕事の成果を見たり、プロダクトを見たりね。早い段階で色んなことを学んだよ。

良かったよ。その年で労働っていうのは何かを理解したし、何もしなければ何も得られないってことも学んだ。かなり早い年齢で、何かをしたいなら、それに向かって行動しないといけないってことを学んだんだ。そういう風になれたのは良かったと思うんだけど、そのおかげで他人に助けを求めることを、ちょっと躊躇するようになった。でも他人からの助けを受け取らないって態度でいると、それは友達を失う事になるんだ。自分の人生にその人たちを関わらせないってことだからね。そういう良くない面もあった。「俺は自分ひとりで何でもできる。もう10年もそうやってきた」って感じさ。だから俺には自分自身と、兄弟だけだった(訳注:兄なのか弟なのかは不明。たぶん弟?)。兄弟だけが俺の家族さ。親父は俺が19歳のときに死んじまった。普通とは違う家庭環境だったから、今とは全然違う方向に行く可能性もあった。ドラッグにハマってソファーの上でずっと座ったまま何もしないで、大麻に有り金全部使っちまうような奴になってた可能性もあった。

他にももっと、みんなが知らないエグい家庭の話とかあるけど、それは俺が言わないからね。「俺の人生はマジでハードだ、むちゃくちゃだ」なんて言わない。だって今はそうじゃないから。人生うまくいってるよ。もっとひどい人生だってあり得た。エボラ出血熱に感染したりとか。(笑)まぁそれは悪い冗談だけど、でも本当にもっと悪い人生になることもあり得た。

Habitatは君を助けてくれた?ある意味君にとって家族みたいなものになってたりする?

そうだね、Habitatのみんな、特にブレンナン・コンロイは俺のことを本当に助けてくれたよ。ダニー・ガルシアにも俺が13歳のころから面倒みてもらったし、そういう人たちが周りにいてくれて本当に良かった。スケートをしてたおかげで彼らに出会えたし、自分にとって正しいチームのライダーになれた。もしあの時Bakerのライダーになってたら、俺は今頃ボロボロになってたかもね。でも俺はHabitatを選んだ。それは本当に良かったと思ってる。どうやって全てがうまくいったのかは分からないけど、でもうまくいったんだ。

Photography: Andrew James Peters & Ryan Allan
Interview: James Lee
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